6:12 a.m.

韓国語の勉強を兼ねています K-POPアイドルを中心とした音楽や芸能・映画に関する分析やレビューをぶん投げます

非ONCEが語る、TWICEの魅力

 

日韓問わず名の知れた、今最もホットなガールズグループと言えば、まさしくTWICEである。

そのグループ名には〝良い音楽で一度、素敵なパフォーマンスでもう一度感動をプレゼントする〟という意味が込められており、2015年10月のデビュー以来、そのキュートなルックスとキャッチーなサウンドで爆発的ヒットを果たした。

韓国メンバー5人・日本メンバー3人・台湾メンバー1人から構成された、JYP所属の彼女ら9人。

昨年のMAMA2016ではEXOや防弾少年団と並び、大賞の1つである「今年の曲賞」を2ndタイトル曲〝CHEER UP〟で獲得し、大きく話題を呼んだ。

また自身最大のヒット曲〝TT〟は、MV公開後わずか半年でYoutubeの再生回数が2億回を超え、韓国女性アイドル史上最高の記録を打ち立てた。

しかしなぜ彼女らはデビュー早々、韓国でこのような快挙を成し得た後、日本でも大きなブームとなることができたのだろうか。

ここからは私の持論を展開していこう。

 

 親しみのある楽曲パフォーマンス

f:id:xo9plus3equal12:20171003000733j:image

これまでのK-POPのガールズグループと言えば、極めて歌唱難易度の高い曲や、抜群のスタイルならではの振り付けなど、どんなに好きでも真似できない、という圧倒的カリスマ感に囚われたコンテンツが少なくなかった。

それが当時の第2ブーム※前回記事参照の醍醐味だったのかもしれないが、現在の第3ブームにおけるターニングポイントは、どうやらそれとは対照的のようだ。

f:id:xo9plus3equal12:20171003000455j:image

TTポーズ〟や〝チリチリポーズ〟の流行に伴い、TWICEが今時のファンたちから絶大な支持を得た最大の理由ー

それは、真似できるからこそ好きになる、という圧倒的親近感である。

韓国では数年の間に、クールでセクシーな女性からキュートでポップな少女へと、アイドルに対する理想像の在り方が大きく変化した。

そのため、以前は大胆な露出やパフォーマンスで男性ウケを狙ったコンセプトが多かったのだが、

今ではカラフルな衣装やヘルシーなメイクで、女性ウケを狙う演出が急増している。

これに対する感想や憶測はさまざまだが、少なくともTWICEは、後者のイメージを代表するアジアのNo.1アイコンとして君臨した、という事実に大きな相違はないだろう。

次の記事では、音楽的な観点から見たTWICEの魅力が紐解かれているのでぜひ。

TWICEは“ポップミュージックの未来”を示している 日本デビューへ寄せる期待 - Real Sound|リアルサウンド

 

 

日本メンバーの存在

f:id:xo9plus3equal12:20171003000554j:image

次に、もともと韓流好きでなかったにも関わらず、TWICEを経てまんまと沼に堕ちた友人らにその魅力を聞いてみた。

するとその多くが、メンバーに日本人がいることをポイントに挙げたのである。

TWICEが流行るよりも以前から、CROSS GENEのタクヤやSMROOKIESのユウタ(現在NCT127所属)など、日本出身で有名なK-POPアイドルはすでに存在していた。

しかし9人のうちのなんと3人も、加えて、その誰もがセンター級の可愛さとオーラを兼ね備えたメンバーとなると、他のグループよりぐっと親近感が湧くのも頷ける。

 

京都府出身のメンバー・モモは、デビュー曲〝OOH-AHH하게〟のMVで圧巻のソロダンスを披露し、グループのメインダンサーとしての絶対的な存在感を見せつけた。



兵庫県出身のメンバー・ミナは、その影のある美しさと色気から「ダークセクシー」と称されて高い人気を誇り、メンバー内では最短の1年10ヶ月という驚異の練習生期間でデビューを果たした。



大阪府出身のメンバー・サナは、〝CHEER UP〟曲中で担当するフレーズ〝Shy Shy Shy(샤샤샤)〟の振り付けの可愛さが話題を呼び、韓国国内で社会現象となるほどの大ブームとなった。



この3人は、日本とは異なる言語や習慣をゼロから必死で身に付け、類い稀なる努力を続けて現在の人気を確立させたと言える。

メジャー・マイナー問わず多種多様なアイドルの形が混在しうる日本ではなく、あえて不利かつ狭き門である韓国の芸能界で花を開かせるー

たとえ、そこにどれほどの強い憧れを抱いていたからといって、日本におけるK-POPファンの誰もが叶えられる夢ではないことは明白だ。

 

また、韓国でも、3人もの日本メンバーがいるこのアイドルグループのヒットは異例とされている。

以下の記事では、TWICEがもたらした日韓それぞれのイメージの向上について特集されているので、こちらも読んでみてほしい。

アイドルから“日韓”が見える?|けさのクローズアップ|NHKニュース おはよう日本

そして当然、日本のメディア出演の機会においては、この3人が率先してインタビュアーとの会話を成立させることができるのである。

通訳を介さずとも自然なニュアンスでの取材が行えるということは、他の日本のアイドルでは当たり前であっても、K-POPアイドルとしては非常に稀なこと。

今後、特に日本では、3人を筆頭にTWICEの需要がますます高まりそうだ。

 

 

絶対的な可愛さと〝九人九色〟の個性

f:id:xo9plus3equal12:20171003001449j:image

さて、 TWICE最大の人気の秘訣。

それはやはり、全メンバーの圧倒的なビジュアルの完成度ではないだろうか。

K-POPアイドルと聞くと、未だに〝整形〟や〝ド派手なメイク〟などのイメージを持つ人もいる。

しかしTWICEは、そのような「造られた美しさ」を常に感じさせない。

9人がデビューを掴み取るまでの軌跡がドキュメントされた、「SIXTEEN」というオーディション番組がある。

f:id:xo9plus3equal12:20171003010022j:image

その映像に映るデビュー前の彼女らと現在の容姿を比べてみると、不自然な変化は全くと言っていいほど見当たらないのである。

加えて、次々に輩出される新曲のMVや広告の写真からも分かる通り、どのメンバーも皆「それぞれ違った可愛さ」に溢れているのだ。

 

先程述べた日本メンバーの3人はもちろんのこと、

小悪魔めいたいじらしさの中に美しさが共存する、最年長のナヨン

f:id:xo9plus3equal12:20171003013438j:image 

f:id:xo9plus3equal12:20171003013454j:image

 

抜群のスタイルとカリスマ性で、トム・ボーイのような魅力を爆発させるジョンヨン

f:id:xo9plus3equal12:20171003014442j:image

 f:id:xo9plus3equal12:20171003015434j:image

 

華やかな顔立ちと大きな瞳がパッと目を惹くリーダー、ジヒョ

f:id:xo9plus3equal12:20171003014713j:image 

f:id:xo9plus3equal12:20171003014702j:image

 

透き通るような白い肌と愛らしい笑顔がチャームポイントのダヒョン

f:id:xo9plus3equal12:20171003015000j:image 

f:id:xo9plus3equal12:20171003015031j:image

 

 つんと尖った唇と涼しげな目元に独特の色気を孕んだメインラッパー、チェヨン

f:id:xo9plus3equal12:20171003015233j:image 

f:id:xo9plus3equal12:20171003015239j:image

 

「世界で最も美しい顔」にもランクインしたエキゾチックな美貌、台湾メンバーのツウィ

f:id:xo9plus3equal12:20171003015829j:image 

f:id:xo9plus3equal12:20171003015837j:image

 

このように、その魅力はまさに九人九色。

とにかく多様性に富んでいる。

そのため男女問わず、誰でも簡単にお気に入りの子が見つけられるのではないだろうか。

「顔も名前も似たり寄ったりで、誰が誰だか見分けがつかない」という、これまで数々のK-POP初心者の行く手を阻んできた大きな壁は、最早このグループには通用しないのである。

 

さて、ここまで長々と綴ってきたが、私はONCEではない。

常にTWICEのことで頭がいっぱいなわけでも、ファンクラブに加入していたり、コンサートに行ったことがあるわけでもない。

しかしTWICEは、たとえ熱狂的なファンでなくとも、このようにいとも容易く称賛の言葉を並べ立てることができるグループなのである。

言い換えるとそれは、

〝彼女らのアイドルとしてのアイデンティティが、誰に対しても通用するキャッチーさと無敵さを兼ね備えている〟

ということに他ならないのだ。

 

f:id:xo9plus3equal12:20171003025144j:image