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韓国語の勉強を兼ねています K-POPアイドルを中心とした音楽や芸能・映画に関する分析やレビューをぶん投げます

拝啓9人、そして3人

 

人生3度目にして最後のビッグブームであるEXOとの出会いから、もうすぐ3年が経とうとしている。

高校最後の学園祭準備に身を粉にして勤しみ、命火を燃やし尽くすほどの必死さでなんとか本番をやり遂げ、ようやく肩の荷が下りた10月の初め。

隣のクラスが体育祭の応援合戦の曲に使っていた으르렁(growl)に一耳惚れしたところから、私の中で全てが動き出した。

拝啓、当時のEXO様。

強く、正しく、美しい12人の神様。

この度は私の単調な人生を豊かにして頂き、誠にありがとうございました。

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しかし、私が全員の姿を同じステージの上で拝める日は、きっと永遠に来ないだろう。

私がEXOの存在を知るより前から、クリスは既にそこにはいなかったからである。

私がEXOを好きになった直後に、ルハンはそこから忽然と消え失せたからである。

私が初めてEXOのコンサートに行くより前に、タオはあっけなく立ち去ったからである。

1番印象の強かったメンバー。

1番長く見惚れたメンバー。

1番最初に好きになったメンバー。

彼らが実在している人間なのかどうか、結局私は知る術を与えてもらえなかった。

12人の母国である韓国・中国ではもちろんのこと、あれだけ恋しがっていた日本ですら、もうこの3人をEXOのメンバーという前提で語る人はほとんど見かけない。

私ももちろん、そんなことはしない。

どれだけ悲しくても事実は事実だし、悔やんでも悔やみきれないけど、所詮はあれだけ反対されていた消費税も5%ではなく、まんまと8%が常識と成り得た世の中である。

つまりそういうことなのだろう。

時は移ろう。

人は出会い、やがて別れ、そして死ぬ。

今の私にできることといったら、当時の記憶に浸ることだけだ。

性懲りもなく1stアルバムを聴き漁り、未練がましく写真を眺め、動画を観続ける。

たった1つのアイドルグループも守ってくれないこんな世界じゃ、ポイズン。

もはやちょっとやそっとのことではショックを受けなくなってしまったのだから。

 

だけど、光はある。

EXOが12人でなくなったのは事実、しかしそれと同時に、かつて12人であったこともまた事実なのである。

ここ数年は法的、国際的にナイーブな部分に触れるということもあって、どことなく話題に出すことすらタブーという雰囲気が少なからずあった。

しかし最近EXO-M勢が中国のバラエティで久しぶりに共演したり、SNS誕生日を祝ったり相手の新曲を褒める姿がちらほら上がってくるようになったではないか。

これは3年前の私には到底想像し得なかった未来である。

理由の分からない突然の来韓や、まるで熱愛発覚前のスターカップルのように、何かを匂わせた現メンバーの投稿も少なくはない。

懐古厨で分析厨である私にとっては願ってもない幸福の兆しだ。

あと、あとほんの少し待てば。

セフンの自撮りの端にルハンと思しき人の服が映っているとか、タオがうっかり近くにいるベッキョンの声が入った動画をインスタのストーリーに上げてしまうとか、クリスチャニョルの投稿にいいねを押してしまうアクティビティが流れてくるとか、そういうことが起こる日がやって来るのではないだろうか。

何も12人で復活しろと言っているのではない。

ただ、彼らがこれまで散々苦しんできたのと同時に、誠に勝手ながら、私たちも散々悲しんできたのである。

永遠の約束も誓いもこれ以上要らないから、せめて過ぎ去ったあの美しき日々が、嘘ではなかったという証明が欲しいのである。

 

EXO 1集 リパッケージ - XOXO (Kiss Version)(韓国語バージョン) (韓国盤)

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